防草シートの施工方法・敷き方

防草シートを施工する
防草シートを施工する際は、事前に雑草処理&地面の整地を行ってください。そのまま上から敷いてしまうと雑草や地面の凹凸により隙間ができてしまい、風が吹き込んで煽られてしまったり、人が歩いた際に大きく擦れてしまい劣化の原因となります。雑草処理と地面の整地を行い、できるだけ地面とシートを隙間なく張るのが理想です。
1.あらかじめ雑草を取り除き整地する
雑草の他には、堅いものや異物があると破ける原因になりますので取り除いて下さい。防草シートを綺麗に敷く為には、どれだけ事前の処理をきちんと行ったかによって大分変わります。
  • ・突き抜け性の強い雑草は、根まで処理する。
  • ・地面の凹凸を無くし、土が柔かい場合は転圧する。
  • ・竹やササが生えるような場所は、周囲も含め最初にしっかり駆除する。
※造園屋さんは、ここで雑草の根まで綺麗に処理します。さらに手をかける場合は、表面の何センチかまでの土を全て取り除くなどの作業工程も行います。これによって造園屋さんの仕事は、後々まで綺麗に長持ちするのです。
根まで処理するのがオススメの雑草
セイタカアワダチソウ、スギナ、メヒシバ、ヤブカラシ、クズ、ススキの他には、チガヤ、ハマスゲなど。
これらの雑草は、非常に強い雑草とされており、造園屋さんが防草シートを敷く場合は、しっかり根まで処理するものばかりです。
ヤブガラシ、クズのようなツル性植物は、近くに生えているとそのうちに防草シートの上に伸びてきたりもするため、株から徹底的に処理するか、根まで枯らすタイプの除草剤がオススメです。
ご注意
株や根が発達しているような雑草の種類によっては、根に残った栄養分により草を刈ってシートを敷いた後にも草が伸びてくる場合がございます。
遮光性の高い防草シートであれば光合成できない雑草は次第に衰えていきますが、もし気になるようであれば、シートを一度剥がして処理するか、ピンの量を増やすなどの対策があります。
これから施工する場合は、防草シートを施工する前に雑草の根まで処理しておくことをお勧めします。
2.シートを広げて敷きます
防草シートの合せ目は、10cm以上設けます。この合せ目が少ないと雑草が生えてきたり、捲れたりする原因につながる場合があります。
壁際などの端は、ピッタリ合わせるよりは何センチかでも長めにしておいた方が、壁との間に隙間ができにくいです。
施工場所に合わせてハサミなどでカット
不織布の防草シートは、ほつれる事もなく、ハサミで簡単に綺麗にカットすることができます。
3.風でめくれないようにピンで固定します
防草シートを剥き出しで使用する場合は、防草シートの周囲、合せ目を50cm間隔で打込みます。
※更に雑草防止の為に、必要に応じてピンの上、防草シート合せ目、シート端へ粘着テープを貼る方法もございます。
固定ピンの打込み方
ピンの打込み間隔は、防草シートをお使いになる場所によって変更して打って下さい。大切なのは、風などによって捲れたり、飛ばされないようにする事です。
また、地面の形状により窪み等でシートが浮いてしまう箇所があればピンを打込むようにして下さい。 固定ピンは、鉄製のものを使用し錆びることにより抜け難くなるように設計されています。
施工方法 むきだしでのピンの打ち方
シートのみのむき出し施工では、平米あたり3〜5本ピンを打込んでください。風の強い所、地面の柔らかい所、法面などはシートが剥がれやすいため、ピンを多めに打込むようお奨めしております。
むき出しで防草シート2m×10mをまっすぐに敷いた場合の固定ピンの打込み例
施工方法 砂利下でのピンの打ち方
防草シートの上に砂利を敷く場合は重しとなってはがれにくくなるため、打込むピンは少なめの平米あたり1〜2本でお奨めしております。砂利を薄く敷く場合は適宜ピンの数を増やしてください。
砂利下に防草シート2m×10mをまっすぐに敷いた場合の固定ピンの打込み例
※砂利を重し代わりに利用することで、固定ピンを使わずに施工する場合もございます。
公共事業にむき出しで防草シート2m×10mをまっすぐに敷いた場合の固定ピンの打込み例
砂利下やバークチップと併用して使う場合 DIY
砂利と一緒に施工する場合
砂利は、通路・庭の場合厚み3〜5cm程度。人が立ち入らない場所でも、シートが見えなくなるくらいに砂利を入れ紫外線を断ってください。
※シートが見えなくなる程度の砂利の厚みは、使用する砂利の大きさや形状によって異なります。
バークチップ、ウッドチップと一緒に施工する場合
バークチップ・ウッドチップ・砂等も防草シートが見えない程度の厚み3〜10cm程度。
※シートが見えなくなる程度のバークチップの厚みは、使用するチップの大きさや形状によって異なります。
駐車場の砂利下に施工する場合
駐車場での下地、路盤材へは十分な転圧が必要となります。
駐車場では、厚み5〜10cm程度で砕石や角張った砂利、クラッシャーランが使用されることが多いようです。 (単一の細かい砂利や丸い砂利を厚く敷くと車のタイヤが沈み、走り難くなる場合があります。)
上の画像は、整地した後、シートを敷き、その上に砂利を敷き仕上げた事例。
アスファルト下に敷く場合
アスファルト下に敷く場合は、路盤にシートを敷き、砕石を3〜5cm敷き詰め、アスファルトを入れてください。アスファルトは高温の為に直にシートへ流し込まないでください。
≪砂利下への防草シートの施工≫
  • ・雑草、異物を出来るだけ処理する。
  • ・地面を転圧や、踏み固めて固くする。
  • ・平に整地する。(造園屋さんは、水捌けが悪い場所では、勾配をつけ水の流れる方向まで計算して施工します。)
  • ・防草シートを敷く。
  • ・砂利、砕石を敷き詰める。