水田に生える雑草の駆除

雑草は畑や空き地に限らず水田にも発生します。水田に発生する雑草の対策には時間が必要となるものもあるため、早めの対策が大切です。
コウキヤガラ
コウキヤガラはカヤツリグサ科の多年草(冬になっても枯れない雑草)の中でも特に防除が難しい雑草です。池や沼、溝、水田などの湿地に好んで生息します。一度水田に侵入し繁殖すると防除には多大な労力を要します。種子生産もしますが、水田での主な発生源は塊茎及び株基部からです。
発生は3月中旬から始まります。他の多年生雑草と異なり塊茎形成が7月始めからと早く、稲刈り時には地上部は枯死します。代かき時には草丈が20センチ程に生育しているものもあります。土中にできた塊茎は非常に生命力が強く寿命の平均は5年といわれ、 地下の塊茎を根絶しなければ発生を抑えられないため、短期間での駆除が非常に難しい雑草と言えます。
コウキヤガラの駆除方法
コウキヤガラの繁殖は、種子、塊茎、茎基部(塊茎化したものを含む)によります。種子に対しては、除草剤の効果が効くため問題ありませんが、実際に問題となるのは塊茎および茎基部からの発生です。
また、コウキヤガラの塊茎は乾燥と低温に弱いため、冬場に耕起作業を行うことも効果的です。これらを毎年行うことでコウキヤガラの個体数を減らしていき、数年かけて退治していくことになります。
ホタルイ
クログワイによく似た、生育スピードが早く駆除の難しい雑草ホタルイは、カヤツリグサ科の多年草(冬になっても枯れない雑草)です。池や沼、溝、水田などの湿地に好んで生息します。湿地や休耕田などでは、越冬株からも発生しますが、水田での発生量が多く、水田では主に種子から繁殖し4〜10月にかけて長く発生します。
はじめは線形の細長い葉を4〜6枚出し、その後茎を抽出します。以降茎がたくさん出て大きな株になります。ホタルイは発生初期は非常に小さいため見落としやすく、ほかの雑草と比べて生育スピードと生命力が強く、駆除の難しい雑草と言えます。
ホタルイの駆除方法
ホタルイは低温でも生育が進みやすく、暖かくなると急速に生長します。そのため、初中期に退治してしまうことが大切です。